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Column

お手本はカフェ。
地方のワーケーション企画が流行らない理由は?

最近は、企業様の案件に入って
UIUX改善に携わらせていただくことも増えてまいりました。

略語を使うと専門家ぶってる感があってイヤミっぽいですが
簡単に言いますと、使い手・読み手にとって違和感なくスムーズにサイトやアプリを読み進められるように
レイアウトや動線を設計を考えるお仕事です^^

家で例えると、デザイナーが内装や壁材などの美観を考えるとしたら
暮らしの動線や安全性を考えたうえで間取りを引く設計士さんのお仕事に近いかもしれませんね。

リモートワークは
効率の良い仕事の形

ところで、わたしは長年在宅で仕事をしており、
お客様ともオンラインでやりとりをしています。
対面で一度もお会いしたことのないお客様や取引先の方も多いです。

「ここがこうなって〜」という、非言語のコミュニケーションが伝えにくいとか
文字で打つより話したほうが早いんだよなぁということは時々ありますが、
それでも、ビデオ通話もできますし、
無駄な通勤や、業務以外のこと(派閥など)に煩わされることもなく
自分のバイオリズムやモチベーションに合わせて進められるテレワークは
とても効率がよいと感じています。

(クリエイティブ系の仕事なら尚更かもしれませんが、
人間ですから、仕事が爆速的に捗るときと、身が入らない時はありますし
そいう時に無理に規則正しくすれば良いわけでもないと思っています)

自宅ではなく
カフェやコワーキングスペースで仕事する理由

そして、「パソコン1台でどこでも仕事ができる」ともてはやされている通り
カフェやコワーキングスペースなどでお仕事することもできます。

(さすがにビーチでやろうとは思わないけど。
PCに砂入るしネット回線ないし。)

コワーキングスペース・作業カフェが
常に満席なのはなぜか

そして、東京のコワーキングスペースやパソコン作業のできるカフェは
平日でも常に人がいっぱいです。
行ってみたけど、席が空いていないとか
隣の人の貧乏ゆすりが気になって集中できない(笑)なんてことも珍しくありません。

しかし、仕事をすることだけを考えると
なにも、わざわざ外に出て、お金のかかるカフェやコワーキングに行かずとも
自宅で仕事ができてしまいます。

しかも、カフェは飲食をするための場所。
テーブルも狭いし、周りは騒がしいし
仕事をする環境としては心地いいとはいえません。
なのに、常にパソコンを開いて作業をしている人が絶えません。

まぁ、東京の場合は特に、家が狭くてとか
お子さんのいらっしゃるご家庭なら、自分の部屋がないとか
一時的に出張で来ているだけなど、独特の事情もあるかもしれませんが
どうしてわざわざお金を払ってまでコワーキングスペースに足を運んだり
作業効率がよいとはいえないカフェに人が殺到しているのでしょうか?

割高な食べ物を口実に
エンタメを買っている

その大きな理由のひとつに
体験を買いに来ている」からだとわたしは感じます。

コーヒーだって、家で淹れたり、コンビニで買えば100円くらいで済みます。
ただの砂糖をデコレーションしただけのようなスイーツが
1000円くらいで売れる。
なんなら、最近は氷を砕いただけのかき氷が1300円とかで売れていますからビックリですよね。
(スイーツを作っている方ごめんなさい.…)

これは、味ではなく
癒される、かわいい、おしゃれ、落ち着くなどの体験を買いに来ているからで
500円のコーヒーや1300円のかき氷に、エンタメが伴うからです。

ワーケーションに求めるもの

一方で、地方を旅しながら仕事する
ワーケーション」という言葉があり
わたしもとても興味があります。
コロナ禍では、ホテルをデイユースして使っていたこともありました。

(プライベート空間が保たれるので隣の人の貧乏ゆすりも気にならないし笑、
音を気にせずビデオ通話もできますし、おすすめです)

ワーケーションの醍醐味は
非日常感

手放しに遊ぶ時間まではなくても、
なんとなく窓からきれいな景色が見えて、
自宅よりも清潔でゆとりのある空間でリラックスできていると
時にストレスの溜まる仕事をしながらでも、開放感と癒しを感じながら仕事をすることができます。

また、こうしてたまに非日常な空間に身を置くことで
普段とは違う発想やアイデアが湧いてきたり
マンネリ化した環境から脱して、違うことをしてみようという勇気が出たりもします。
(特に変化し続けなければ生き残れないフリーランスにとっては大切なことです)

先に申し上げると
この記事の結論は、これが全てです。

地方のワーケーションに足りないもの

コロナ禍以降は、地方の観光地でも
ワーケーションに力を入れているという自治体を見かけるようになりましたね。

しかし、観光地自体に魅力があっても、
コワーキングスペースが残念だなと感じてしまうところを結構多く見かけまして、
今後の改善の期待を込めてぶった切らせていただきます…!

地方のコワーキングスペースが残念なポイント

というのも、先に書いた
コワーキングスペースを利用する人の心理を全く捉えられておらず
的外れな企画を打ってしまっているのです。

よく見かけるのが

  • ワーケーションプランと称して
    日中に観光を組み込んだプランを打ち出している
  • コワーキングスペースがダサい

という残念パターンです。

以下で解説してゆきますね!

①日中に観光はできない

よく見かける「ワーケーションプラン」が

  • 8:00~10:00: 観光(朝ヨガ的なのとか)
  • 10:00~12:00: 仕事
  • 12:00~13:00: 地元の食材を味わうランチ
  • 13:00~16:00: 仕事
  • 16:00~18:00: 観光+自治体の説明会的なもの

みたいなスケジュールです。
(なぜか再現性があるのは、国か自治体の指針でもあるのでしょうか??
こういうプランにしなければいけないルールならわたしの不勉強ですが…)

ですが、
ワーケーションといえど、仕事で来ている以上、
正直、日中に手放しで観光できるほど時間に融通のきく人は
かなり限られると思います。

多くの人は平日日中拘束されている

1日4~5時間で済む仕事って、なかなかないですw
あるとしたらこっそりサボるか、閑散期のフリーランスかでしょうか。
また、そのくらい半端に仕事するくらいなら、休みを取って普通に旅行する気もします。

よほど裁量性の高いお仕事や、自分でスケジュールを決められる仕事の人であれば別ですが
実際は割合的にかなり少ないですし、
いたとすると、そういう人はわざわざワーケーションプランを選ばず
やはり普通に旅行する気がします。

「自由なフリーランス」といっても、実情は
同期的(日中はいつでもすぐ連絡が取れるようにしておく)に稼働している下請けワーカーが圧倒的に多いでしょうし、
在宅勤務の社員であれば、フルフレックスでもない限り、自分だけ長時間席を外すことは難しいでしょう。

取引先やお客さんの営業時間が平日日中である限り
それに合わせて動かざるを得ないというのがほとんどのケースなのですよね。

②コワーキングスペースがダサい

もう一つは、
コワーキングスペースと称した作業スペースがダサいことです。

殺風景な大会議室に長机とパイプ椅子を並べただけという
わざわざここに行きたいとは思えない「コワーキングスペース」が結構多く
特に若い人には「おじさんしか居なそう」と敬遠されてしまうかもしれませんね。
(騒がしい若者には来て欲しくないというなら、それはそれで戦略としてありだと思いますが)

頑張って考えて作って下さった方にはオブラートにも包まず辛口で申し訳ないですが
「バケーション」を求めている人の需要を満たせないどころか、
仕事をするにはプライバシーが保たれていなかったり
(知らない人と長時間顔を合わせながら作業するのが好きな人は少ないはず)
極めつけは、パソコンユーザーが多いと想定できるはずなのに、wi-fi環境がなかったりします。

コワーキングスペースに必要なのは
プライバシーと美観

自由な仕事とはいえ、それぞれが別の企業の仕事をしており
守秘義務がない会社は今時ありませんから
プライバシー確保の意味で適度な死角が必要で、
植物をひとつ置くだけでも、作業者自身や端末の画面が周りから覗きにくくなったり
プライバシーが保たれやすくなります。

オシャレも仕事に効果がある

また、先ほど書いたように、意外と美観や内装から受け取る感覚が
仕事の効率や発想を助長してくれることも珍しくありませんし
それを期待したうえでおしゃれな空間を求めているワーカーも意外と多いものです。
(難しく書きましたが、おしゃれな空間で仕事するだけでテンション上がりますしね)

例えば仕切りとして本棚を置いて、寄贈された本を置くとか
壁やテーブルに壁紙を貼るだけでも多少マシになります。
そのくらいであれば、内装工事の費用が…というほどでもありません。

森や海が魅力の地域なら、
窓を大きめにとって、景色が見えるようにしても素敵ですね!
それなら仕事しながらでもその地の魅力を堪能できます。
広大な畑だって、地元の人にとっては見慣れた風景でも、
外の地域から来た人にとっては、意外と新鮮に映ることも多いものです。
(ちなみにわたしも森林に囲まれた田舎の生まれ育ちです)

また、過疎地や土地だけはたっぷりある!という地域であれば
空間取りを贅沢に取ってデスク間隔を広く取るだけでも、
都会の人にとっては贅沢に感じるものです。

木工品や鉄工が特産物なら、地元の材料でできた椅子や机とか
天然水やお茶を提供するとか
使ってもらいながら宣伝するのもありですね。

温泉地なら、足元だけ循環する足湯にとか…
まぁ、パソコンを落としたら自己責任でしょうかw
(冗談です、さすがに作るの大変そうですね)

まとめ:場所ではなく体験を売ろう

先ほどの文章を再掲すると…

~~

手放しに遊ぶ時間まではなくても、
なんとなく窓からきれいな景色が見えて、
自宅よりも清潔でゆとりのある空間でリラックスできていると
時にストレスの溜まる仕事をしながらでも、開放感を感じながら仕事をすることができます。

また、こうしてたまに非日常な空間に身を置くことで
普段とは違う発想やアイデアが湧いてきたり
マンネリ化した環境から脱して、違うことをしてみようという勇気が出たりもします。
(特に変化し続けなければ生き残れないフリーランスにとっては大切なことです)

~~

仕事を細切れに中断して観光させ、
観光地に来てもなお、殺風景な会議室の長机で仕事をする
というは、ワーケーションを求めている人の需要を逆行しているのはおわかりいただけたでしょうか。

地元の宣伝ももちろん大切ですが、
あくまで仕事をしに来た人という前提を忘れず
その土地ならではの「快適な非日常空間」を提供できたら素敵ですよね!

体験価値に観光は必須ではない

こういう一連の体験価値を提供することが
最近話題になっているUX(ユーザー体験)という概念です。

仕事をしに来た人に、心地よく仕事をしてもらいながらその土地のよさを体感してもらう。
極端に言うと、無理に観光を組み込んでアピールしなくても、
コワーキングスペースだけ気に入ってもらうだけでも、十分に価値があります。
気に入ってくれて何回もリピートして通ってもらううちに町や人を好きになっていたり、
口コミでコワーキングスペース目当てで人が来るようになり、
そのうちたまたま来た何割かの人が町に興味を持ってくれた、という後付けだってありえるからです。
つまり、体験=観光だけではないし、モノやサービスを直接売らなくてもよいのです。

辛口に書いてしまいましたが、期待を込めてこそですので…
魅力的な場所があったらぜひわたしも来訪してみたいです!

とはいえ、動線づくりや来訪者の立場がどうしてもわかりにくい、という場合は
ご相談プランも行っておりますので、よろしければご利用くださいね。

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